DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とは?

不妊治療においてサプリメントの使用は年々拡大しており、それを反映するかのように近年では多くの種類をみかけるようになりました。しかし、せっかくお金を出して身体に取り入れるからには、本当に効果のある製品を口にしたいですよね。今回は、その中でもアンチエイジングに高い効果が期待できるDHEAについて取り上げていきます。

dhea

◆ DHEAとは?

デヒドロエピアンドロステロンというホルモンの一種であり、コレステロールからつくられる副腎由来のホルモンです。DHEAは、男性ホルモンや女性ホルモンへと変わる元になるホルモンですので、プロホルモンとも呼ばれています。

性ホルモンとして、男性らしさや女性らしさを形づくるホルモンに変化するので思春期に分泌のピークを迎えた後は減少し、40歳代ではピーク時の半分の分泌量となります。

老化現象や更年期障害などはDHEAの減少が深く関わっているとされており、それを逆手に取って、DHEAを摂取することで若返りを図ることができるという考えが成立します。これがアンチエイジングに効果があるとされる所以です。

一般的な効果として次のものがあげられます。
・ 代謝が高まるので、ダイエット効果が期待できる
・ 筋力増強
・ 免疫機能の向上
・ 精力増進
・ ホルモンのアンバランスからくる疾患に有効

◆ DHEAが不妊治療で重宝される理由とは?

前述したように、DHEAを摂取することで体全体の若返りが期待でき、ホルモンバランスも整います。年齢と共に機能が低下していく卵巣機能も例に漏れずアンチエイジング効果の恩恵を受けることができるので、機能が向上します。

そして、妊娠に必要なホルモンの分泌が促進されて体内環境が整うため、妊娠しやすい環境が整うことになります。また、妊娠に向けての体づくりだけではなく、卵巣機能も若返るので質の良い卵を育てることもできます。

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◆ 副作用は?

DHEAは、性ホルモンの元となるホルモンですので、必然的にテストステロン(男性ホルモン)やエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が増えます。そのため、テストステロンの効果で体毛の増加やにきび、前立腺肥大など男性特有の疾患が進行することがあります。

一方、エストロゲンの効果が発現することで、乳がんなど女性特有の癌が進行する可能性も含んでいます。

その他、不眠症や動悸などを招く場合も考えられます。DHEAは海外と異なり、日本ではサプリメントとして認められておらず医薬品扱いになります。長期間服用することで、倦怠感や不整脈などを引き起こすことも報告されています。

また安全であるという見解がある一方、ステロイドの一種になりますので国際オリンピック委員会(IOC)では、筋肉増強剤の一つとしてドーピング薬物の規制対象としていることも事実です。そのため、クリニックで医師から処方していただくことがベストであり、個人の判断で海外から輸入して服用することはおすすめできません。

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