黄体についての基礎知識(1)~黄体機能不全とは?

先日も新薬ルティナスの関係で黄体機能について書いたのですが、もう少し基礎的なことを書いて欲しいというご要望を続いて頂いたので、今回から黄体についてを連載で書いてまいります。

<黄体とは>

黄体とは排卵後、卵巣でつくられる器官のことを指します。
その役割は主に、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌することです。

 

黄体ホルモンの分泌により、次の働きが得られます。

  • 子宮内膜を厚く、状態を良くして着床を手助けする
  • 体温を上昇させ、高温期を維持する
  • 着床後も分泌し続けることで子宮の収縮を抑え、妊娠を継続させる

これらの機能が低下し、黄体ホルモンの分泌が不十分な状態を“黄体不全”と呼びます。

luteinization

<黄体機能不全の原因について>

黄体機能不全になる原因は、大きく分けて3つ挙げられます。

  • 視床下部や下垂体などに異常があり、黄体ホルモンの分泌量が低下している場合
  • 黄体ホルモンが分泌されているが、子宮内膜の感受性が悪い場合
  • 高プロラクチン血症や多嚢胞性卵巣症候群の場合

この他、精神的ストレスや生活習慣、喫煙なども黄体機能不全を引き起こしますが、そのメカニズムについてはまだ解明されていない部分が多くあります。

anovulation

<黄体機能不全の診断>

1.基礎体温による診断

高温相が10日以下であったり、高温相と低温相の温度差が0.3℃以内である場合。

また、月経の周期及び高温相が非常に短い場合。

 

2.血中プロゲステロン測定

黄体期中期(高温相7日目頃)のプロゲステロン量を測定して、10ng/ml未満の場合。

 

3.子宮内膜日付診

黄体期中期(高温相7日目頃)に、子宮内膜の一部を採取して細胞を調べます。

予め作成してある子宮内膜の日ごとの変化と、採取した組織を照らし合わせてそのずれがどのくらい大きいかをみる方法であり、子宮内膜の厚さは8mm以下であるかどうかも確認します。

 

この方法は、子宮内膜の採取する場所や主観が診断に影響を及ぼすことがデメリットになります。しかしながら、何よりも採取時には痛みを伴うため常態的に使用することが難しい方法です。

 

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なぜ体外受精や顕微受精の時に黄体ホルモン補充が必要なのか?

 

 

 

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