食べ物と薬の飲み合わせについて

薬局で薬を処方してもらった時、「こういうものと一緒に飲まないでくださいね」と説明を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。

このセリフ、薬局を出たら「あれ?なんだっけ?」と忘れてしまってはいけません。なぜなら、場合によっては重大な副作用を引き起こしてしまう可能性をはらんでいるからです。

今回は、不妊治療でよく使われる薬を中心に、同時服用を避けたものについて紹介していこうと思います。

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● ビタミンC
身体にいいからと普段から意識して取っている方も多いでしょう。野菜や果物にも多く含まれていますし、サプリメントとして飲んでいる場合もあるかもしれませんね。

しかし、ビタミンCと女性ホルモンであるエストロゲンを含む製剤やピルは、一緒に摂ることで思わぬ悪影響を及ぼすことがあります。
通常、体内に入った薬は小腸から吸収され、肝臓で代謝されます。ですが、大量のビタミンCはこの代謝を阻害するため、有効成分の濃度が高まって副作用の発現に結びつくのです。

● セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含む食品
セントジョーンズワートはリラックス効果があるとされ、サプリメントやハーブティーとして販売されている食品です。

エストロゲン製剤やピルと一緒に服用することで、その効果が弱まることがわかっています。通常よりも代謝速度を受けやすくなる上に、有効成分が体外へと排出されやすくなって体内濃度が下がることがその原因です。

従って、治療として適切な作用を発現させるためにも、避けたほうが良い飲み合わせです。

このほか、不妊治療領域に限らず、次のような飲み合わせにも注意が必要です。

● カフェインの過剰摂取
コーヒーや緑茶にカフェインが含まれていることはよく知られていますが、大量のカフェインは避けた方が良いとされています。
特に、解熱鎮痛薬や喘息薬、精神病治療薬と大量のカフェインの組み合わせは、作用の増減や胃腸障害を引き起こすことがあります。

● 牛乳
貧血に使われる薬や一部の抗生物質と同時に摂ることで、効果が弱まる場合があります。また、胃酸を抑える薬と大量の牛乳の組み合わせは、吐き気や嘔吐を招くことがあります。

● グレープフルーツ
高血圧症に対して使われるカルシウム拮抗薬、蕁麻疹などに処方される抗ヒスタミン薬は、グレープフルーツと一緒に摂ることで作用が強く出ることがあるので注意が必要です。

● アルコール
これはもってのほかというべき食品の代表格です。
効果が強く出て副作用の発現率が高まるだけでなく、思わぬ副作用を生む場合があるので、絶対に避けたい組み合わせです。

上記で紹介したもの以外にも、避けたい組み合わせは多数存在します。初めての薬が処方された場合には、医師や薬剤師の説明をよく聞き、不安に思う部分があれば予め相談しておく癖を日頃からつけておきましょう。

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