不妊治療に使われるサプリメントシリーズ~プラセンタ

美容やアンチエイジングに関心の高い方は、プラセンタという言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。もうすでに、使っている方もいるかもしれませんね。

プラセンタとは英語で胎盤を意味し、その有効成分を抽出した胎盤由来のエキスはサプリメントや化粧品などの製品へと生まれ変わっています。胎盤をもつ生物は数多く存在しますが、製品の原料となる胎盤は、馬や豚などの哺乳類であることが大半です。

胎盤という器官はあまり馴染みがないかもしれませんが、妊娠中の一定期間だけ出現し、母親と胎児をつなぐ役割を果たす重要なポジションを担っています。具体的には、胎児側へ必要な栄養素や酸素を渡す代わりに、不要となった老廃物や呼吸で生じた二酸化炭素を引き受けて母親側へ渡すといった働きを行っており、このやり取りなくしては胎児の成長は見込めません。

このような役割を果たす胎盤には多様な栄養素がふんだんに含まれており、短期間で胎児を育て上げる原動力となっています。例えば、体を構成するために必要なアミノ酸や糖質をはじめ、ビタミンやミネラルといった基本的な栄養素はもちろん、新陳代謝に深く関わっている核酸や各種の成長因子も含有されているので、プラセンタはアンチエイジングにも効果的だと言われているのです。

purasenta

これまでプラセンタは美容に関わる成分としてよく知られていましたが、実は近年、不妊にも効果的だと重宝されるようになってきました。その理由は、プラセンタが子宮や卵巣に良い効果をもたらしてくれるとわかってきたからです。

妊娠成立から出産までの過程において、子宮や卵巣を含めた身体づくりは最も基本であり、地盤となる部分です。なぜなら、状態の良い子宮や整ったホルモンバランスは、受精卵が着床した後も胎児の成長を促し、無事に出産まで導いてくれるからです。プラセンタはこの地盤となる部分に、働きかけていくことでプラスの効果をもたらします。

では、具体的にプラセンタがもたらす効果にはどのようなものがあるのでしょうか。

まず、前述したように核酸や成長因子など、細胞の新陳代謝に関わる成分がプラセンタには多く含まれています。これらの成分によって子宮や卵子を含めた細胞の生まれ変わりが促進され、若返りを期待することができます。

さらに、血流の改善や女性特有のホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの分泌の促進にも関わっているので、月経の正常化や子宮内膜の増殖など胎児を迎え入れる準備が整えられていくのです。

このように不妊治療の場でみかけるようになったプラセンタは、多様な形態で体内に取り込むことができますが、一般的に広く用いられているのがサプリメントです。自宅で服用できる上に痛みも伴わず、注射よりもコストが低いので受け入れられやすいのですね。

サプリメントを選ぶ際に注意すべき点は、実に様々な種類が販売されていることです。製造している会社の多様性もさることながら、胎盤を有していた哺乳類の種類によっても効果は異なるので、予め確認しておきましょう。

もうひとつ気をつけたい点は、すでに不妊治療薬を服用している場合です。薬の種類によっては、プラセンタが効果に影響を及ぼすことも考えられます。服用する際には自己判断ではなく、事前に医師や薬剤師へ相談することも忘れないようにしましょう。

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