体外受精の時に使われるGnRHアンタゴニストってどんな薬なの?
<GnRHアンタゴニスト>
GnRHアンタゴニストはGnRHアゴニスト同様、排卵を抑える薬剤ですが、その剤形と作用は違うものになります。
<どのような働きをするのか?>
アゴニストとは拮抗薬のことを指し、脳の下垂体に存在するGnRH受容体への結合を競合的に阻害することで、GnRHを抑制し、LHサージを抑え、排卵を抑制します。
アンタゴニスト (antagonist)とは生体内の受容体分子に働いてホルモンなど働きを阻害する薬のことを示します。GnRHアンタゴニストは持続時間も長く、早い効果が期待出来ることがメリットです。また、そのため長期間投与することがないのでコスト面でも利点があります。
●効能効果
調節卵巣刺激下における早発排卵の防止
●禁忌
1. 本剤の成分又はGnRH誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
セトロタイドでは、次の項目も記載されています。
・卵巣,乳房,子宮,下垂体又は視床下部に腫瘍のある患者[本剤投与に先立って実施される卵巣刺激薬の投与により腫瘍が悪化あるいは顕性化するおそれがある。]
・診断の確定していない不正出血のある患者[悪性腫瘍の疑いがあり,その場合,卵巣刺激薬の投与により腫瘍が悪化あるいは顕性化するおそれがある。]
●副作用
血液低下や、一時的な意識喪失などを伴うアナフィラキシー症状が現れた場合は投与を中止し、直ちに医師へ連絡してください。
その他の副作用は次の通りです。
・ 頭痛、ほてり
・ 悪心、下痢
・ AST、ALT上昇
・ そう痒感、発赤などの注射部位反応
<詳細情報リンク(添付文書等の詳細はPMDA情報・企業情報)>
ガニレスト皮下注0.25mgシリンジ
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/249940AG1022_1_08/
セトロタイド注射用0.25mg/セトロタイド注射用3mg
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/249940YD1028_2_03/
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。