エストロゲン製剤ってどんなものがあるの?(経口剤)

今回は、数あるエストロゲン製剤の中でも、広く認知されている経口剤について紹介していきたいと思います。

経口剤は継続して服用する必要がありますが、副作用がおこった場合は服用を中止することで副作用を避けることができます。そして、注射剤のように痛みを伴わないので侵襲性が低いことがメリットになっています。

しかしながら、吸収率の個人差によって効果が一定しないというデメリットも持ち合せています。

経口剤では、含まれているエストロゲンの主成分が異なる製品がいくつか発売されています。

以下は厚生労働省管轄 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の情報を中心に解説させて頂きます。

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●エストロンを主成分としたもの

<製品名>
プレマリン錠0.625mg
製造販売元/ファイザー株式会社

<一般名>
結合型エストロゲン錠

<用法用量>
結合型エストロゲンとして、通常成人1日0.625~1.25mgを経口投与する。
機能性子宮出血又は腟炎に対しては、1日0.625~3.75mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

プレマリン錠

プレマリン錠


●エストラジオールを主成分としたもの

<製品名>
ジュリナ錠0.5mg
製造販売元(輸入):バイエル薬品株式会社

<一般名>
エストラジオール錠

<用法用量>
更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状の場合
通常,成人に対しエストラジオールとして1日1回0.5mgを経口投与する。
なお,増量する場合は,エストラジオールとして1日1回1.0mgを経口投与することができる。

ジュリナ錠

ジュリナ錠

●エストリオールを主成分としたもの

<製品名>
エストリール錠100γ/エストリール錠0.5mg/エストリール錠1mg
製造販売元/持田製薬株式会社

エストリール錠

エストリール錠1mg

ホーリン錠1mg
製造販売元/あすか製薬株式会社
販売/武田薬品工業株式会社

<一般名>
エストリオール錠

<用法用量>
エストリオールとして、通常成人1回0.1~1.0mg を1日1~2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

<効能効果>
卵巣欠落症状、卵巣機能不全症など

<使用上の注意>
乳癌などエストロゲン依存性悪性腫瘍の既往歴がある場合は、再発の恐れがあるため使用することができません。
また、子宮筋腫や子宮内膜症の場合は症状が悪化する可能性があるので医師とよく相談してください。

<副作用>
これらの薬剤では副作用は比較的少ないのですが、重大なものとして「血栓症」が報告されています。この副作用はエストロゲン製剤全般にいえることなので、注意が必要です。さらに、下肢の疼痛、浮腫、息切れ、胸痛や麻痺、めまいなどが現れた場合は、すぐに医師へ連絡してください。

ホーリン錠

ホーリン錠

<詳細情報リンク(添付文書等の詳細はPDMA情報・企業情報)>

プレマリン錠0.625mg
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/671450_2479004F1033_3_05#CONTRAINDICATIONS

ジュリナ錠0.5mg
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/630004_2473001F1028_1_12#CONTRAINDICATIONS

エストリール錠100γ/エストリール錠0.5mg/エストリール錠1mg
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/790005_2475001F1030_1_15#CONTRAINDICATIONS

ホーリン錠1mg
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/470007_2475001F3050_1_14#CONTRAINDICATIONS

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