薬に含まれる添加物について

意外と知られていないのですが、薬には有効成分の他に医薬品添加物が含まれています。

一見、不要だと思えるかもしれませんが、この添加物があることで苦味が強い成分を抑えたり品質を安定化させたりと、重要な役割を果たしているのです。

当然のことになりますが、これらの添加物は無害であること、薬の有効成分に影響を与えないことが前提です。しかし、残念ながら場合によってはアレルギーを引き起こしてしまうことがあります。

もし、アレルギーを持っているのであれば、事前に医師や薬剤師に前もって伝えることで、未然に防ぎましょう。

次に、代表的な医薬品添加物について紹介していきます。

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● 賦形剤
必要とする有効成分が微量のため錠剤などに加工しにくい場合や、全体量が少なく服用しにくい場合、容量を増やすために使います。

時に、賦形剤の占める割合が高くなることがあるので、より薬理作用に影響を与えず無味であることが求められ、乳糖やでん粉や乳糖がよく用いられています。

● 結合剤
粉末状態の有効成分を固めるときに用います。
糊のような役割を果たすため、熱を加えて水に溶かして作られたでんぷん糊やカルメロースナトリウムがよく使われます。

● 安定剤
含まれている有効成分が分解することを防ぐために用いられます。食品の安定剤としても含まれる亜硫酸水素ナトリウムは、代表的な安定剤のひとつです。

● 保存剤
微生物の発育や増殖を抑える役割を果たしています。よく使われる保存剤は、パラオキシ安息香酸エステル類やクレゾールです。

● 崩壊剤
体内で薬の効果が発現するためには、錠剤が崩壊して体内で吸収される必要があります。その一連の流れをサポートするために用いられます。

水を含むことで膨張する性質のものが適しており、でん粉やカルメロースカルシウムなどがこれに該当します。

これらの医薬品添加物は、同じ作用を示す薬でも剤型の違いや製薬会社によって含まれている添加物が異なり、ジェネリック医薬品についても例外ではありません。

そのため、同じ効果がありながら製品ごとに効果の強さや素早さが異なる原因は、これらの添加物に起因していることも少なくありません。

<参照>
医薬品添加物について〜日本ジェネリック製薬協会
http://www.jga.gr.jp/pdf/tenkazai.pdf

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