不妊治療薬を製造販売している製薬企業紹介シリーズ~あすか薬品
ドラッグストアでよく見かけるお薬は、テレビや雑誌等で広告をよく目にします。一方、病院で診察を受け、処方箋をもらって薬局で購入するお薬の名前は見かけることがないのはどうしてでしょう。
実は、医薬品等の広告には規制があり、法律にて定められています。具体的な規制内容として、誇大広告等の禁止、医療用医薬品(処方薬)の広告制限、承認前の医薬品等の広告禁止が明記されています。その他、細かい制限もあるのですが、それらの規制により医療用医薬品の名称を見る事がないのです。
しかし、最近では特定の疾患名やその治療方法についてCMやその他のメディアでアピールすることも多くなり、より自分の疾患に気づきを与えるような宣伝広告が見られるようになりました。
<あすか製薬の歴史>
創業は1920年、山口八十八が帝国者臓器薬研究所を横浜に創立したことに始まります。
そして、1922年には甲状腺機能低下症治療剤「チラーヂン」を発売、1929年には法人へ改組して株式会社へと移行します。
1936年、新たに神奈川県川崎市に新設した後、その約10年後の1945年に社名を帝国臓器製薬株式会社と改称します。
1981年、前立腺肥大症・癌治療剤「プロスタール錠25」を、1986年にはH2ブロッカーの消化性潰瘍・胃炎治療剤「アルタットカプセル75」を発売します。
1991年、子会社「株式会社メディカル・システム・サービス神奈川(現・株式会社あすか製薬メディカル)」設立します。
1999年、避妊効果をもつ経口避妊剤アンジュ28を販売します。
2005年、グレラン製薬株式会社と合併し「あすか製薬株式会社」と社名を変更します。
同年、高脂血症治療剤「リピディルカプセル」を発売します。
2009年、卵胞ホルモン(エストラジオール)の外用剤である「メノエイドコンビパッチ」を発売します。
2009年、合弁会社「あすかActavis製薬株式会社」を設立します。
そして、2010年には創立90周年を迎え、その後も「ノルレボ錠」「リピディル錠」「アルタット細粒」と次々、製剤を発売しています。
<あすか製薬と不妊治療>
あすか製薬は、先端の創薬を通じて人々の健康と明日の医療に貢献するという理念を掲げ、革新的で独創的な医薬品を開発・提供しています。特に産婦人科領域においては、ホルモン製剤の技術を活かして積極的な医薬品開発を行い、女性の健康と実り豊かなライフステージの創造をサポートしています。
メノエイドコンビパッチは、あすか製薬として新薬第1号であり、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを一剤に配合した経皮投与製剤(貼り薬)です。有効成分は、皮膚から持続的に吸収されることになります。
また、日本ケミカルリサーチ社からの導入品で、完全無血血清培地を使用して製造した遺伝子組み換え卵胞刺激ホルモンFSHを有効成分とする不妊症治療薬「AKP-501」の開発にも取り組んでいます。
下記に、あすか製薬が販売している不妊治療向け製剤を紹介します。
●経口避妊剤(低用量ピル)
アンジュ®21錠
アンジュ®28錠
(レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール錠)
●経皮吸収卵胞・黄体ホルモン製剤
メノエイド®コンビパッチ
(エストラジオール・酢酸ノルエチステロン経皮吸収型製剤)
●持続性黄体・卵胞ホルモン混合製剤
E・P・ホルモン®デポー筋注
(ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル・
エストラジオールプロピオン酸エステル注射液)
●持続性黄体ホルモン製剤
オオホルミンルテウムデポー®筋注125mg
ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル注射液)
●持続性卵胞ホルモン製剤
オバホルモンデポー®筋注5mg
(エストラジオールプロピオン酸エステル注射液)
●HMG製剤(排卵誘発剤)
HMG注テイゾー®75
HMG注テイゾー®150
(ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン剤)
●HCG製剤
ゴナトロピン®筋注用1000単位
ゴナトロピン®筋注用3000単位
ゴナトロピン®注用5000単位
(日本薬局方 注射用ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)
この他、造精機能障害による男子不妊症には、男性ホルモンのテストステロンを補充する製剤が用いられます。
エナルモン®錠25mg
(日本薬局方メリルテストステロン錠)
エナルモン®注10
エナルモン®注25
(日本薬局方テストステロンプロピオン酸エステル注射液)
エナルモンデポー®筋注125mg
エナルモンデポー®筋注250mg
(日本薬局方 テストステロンエナント酸エステル注射液)
<関係サイト>
あすか製薬Web
http://www.aska-pharma.co.jp
あすか製薬 製品情報一覧
http://www.aska-pharma.co.jp/iryouiyaku/seihin/index.html
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