不妊治療にダイエットは必要か?
ダイエット。女性にとって永遠のテーマのように思える言葉ですが、人によって捉え方は様々です。
それを裏付けるかのように、巷にはダイエットに関する情報があふれていますし、それに関連する商品も数多く販売されていますよね。中には、驚くような値段のものもあります。
確かに、メディアで活躍している女性には細身の方が多く、服装も華やかです。とても魅力的に見えるので、同じような体型になりたいと思い女性の心理はわからなくもありません。
でも、少し考えてみてください。
身長がそれなりにあるのに、標準よりもぐっと体重が少ないことは健康的だと言えるのでしょうか。
わたしたちの体は、脂肪だけでできているわけではありません。脂肪のほかに、骨や内臓、血液など生きていくために必要不可欠なものもたくさんあります。体重が極端に少ないということは、そういったものまで削ぎ落としていることになるのです。
●BMIを計算してみましょう
まずは、自分にとって今の体重が適正かどうか調べてみましょう。
やり方は簡単です。みなさんも耳にしたことがあるかと思いますが、身長と体重からBMI を計算してみるのです。
BMIとは、body mass indexのことを指し、その数値によって肥満かどうかを判定することができます。
BMI=体重(kg)÷(身長(m))2
<BMI判定基準>
肥満(4度) 40以上
肥満(3度) 35〜40未満
肥満(2度) 30〜35未満
肥満(1度) 25〜30未満
標準 18.5〜25未満
痩せ 18.5以下
日本肥満学会によると、肥満は25からとされています。一方、18.5未満であれば痩せという判定になります。
●PCOSと肥満の関係性
では、ダイエットはしないほうがいいのでしょうか。
そんなことはありません。もし、あなたがPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を抱えていて肥満傾向が見られるのであれば、体重を落とすことも検討したほうがいいと言えるでしょう。
なぜならば、肥満が引き金となってPCOSを引き起こす可能性も指摘されているからです。
●どんなダイエットをしたらいいの?
短期間で体重を大幅に減らす、とにかく食べないようにするなど、無謀なダイエットはやめましょう。
そもそも、脂肪は悪者ではありません。女性が男性よりも脂肪が多く蓄えられているのは、妊娠や出産のために必要なものだからです。そのため、過剰なダイエットは子宮や卵巣の機能を停止させ、無月経や無排卵を引き起こし、不妊症の原因となってしまいます。
要するに、適切な体重を保つことが、ホルモンバランスの維持に必要なことなのです。
もし、あなたが少し肥満かなと感じるのであれば、次のようなことを心がけてダイエットに取り組んでみてください。
<ダイエットのときに気をつけたいこと>
- 身長と体重のバランスが取れた、適正な体重を目指す
- 暴飲暴食、急激な体重の減少を避け、無理のない期間でのダイエット計画を立てる
- ジャンクフードや外食の回数を少なくし、簡単でもいいので手をかけた食事を作る
- 汗をかく、運動をするなど代謝を上げることに取り組む
すでに不妊症で医療機関を受診しているのであれば、ダイエットに関して適切なアドバイスを受けられることもあります。ぜひ、周りの人たちの助けも借りながら、続けてみてくださいね。
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