エストロゲン製剤(経皮吸収)
エストロゲンは経口剤と注射剤の他に直接、皮膚から有効成分を吸収する方法もあります。
この投与方法を用いるメリットは、安定的に一定の血中濃度が得られることだけではなく、胃腸障害や肝臓の障害が少ない上、血栓による副作用も少ないという点になります。
貼付剤には、大きく分けてパッチ剤とジェル剤が存在します。
以下は厚生労働省管轄 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の情報を中心に解説させて頂きます。
<パッチ剤>
● エストラーナテープ0.72mg
一般名/エストラジオール貼付剤
製造販売元:久光製薬株式製薬
用法用量
(卵巣欠落症状に対して使用する場合)
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
● 製品名/メノエイドコンビパッチ
一般名/エストラジオール・酢酸ノルエチステロン経皮吸収型製剤
製造販売元:あすか製薬株式会社
販売:武田薬品工業株式会社
用法用量
(卵巣欠落症状に対して使用する場合)
通常,成人に対し,メノエイドコンビパッチ1枚を3~4日ごとに1回(週2回)下腹部に貼付する。
<ゲル剤>
● 製品名/ル・エストロジェル0.06%
一般名/エストラジオールゲル剤
販売元/富士製薬工業株式会社
製造販売元/株式会社資生堂
用法用量
通常、成人に対しル・エストロジェル2プッシュ(1.8g、エストラジオールとして1.08mg含有)を1日1回、両腕の手首から肩までの広い範囲に塗擦する。なお、症状に応じて、適宜減量する。減量する場合は、ル・エストロジェル1プッシュ(0.9g、エストラジオールとして0.54mg含有)を1日1回、両腕の手首から肩までの広い範囲に塗擦する。
● 製品名/ディビゲル1mg
一般名/エストラジオールゲル剤
販売:持田製薬株式会社
製造販売元/株式会社ポーラファルマ
用法用量
通常、成人に対しディビゲル1mg (エストラジオールとして1mg含有) 1包 (1.0g) を1日1回左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、約400cm2の範囲に塗布する。
この剤形は、皮膚から直接吸収することで肝臓での代謝を避け、肝臓への負担を減らすことができます。
しかし、肌が弱い場合はかぶれる可能性があるので注意が必要です。
<詳細情報リンク(添付文書等の詳細はPDMA情報・企業情報)>
エストラーナテープ0.72mg
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/650034_2473700S2076_1_11#CONTRAINDICATIONS
メノエイドコンビパッチ
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/470007_2482800S1026_1_05#CONTRAINDICATIONS
ル・エストロジェル0.06%
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/340052_2473700M2026_1_05#CONTRAINDICATIONS
ディビゲル1mg
http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/710794_2473700M1020_2_07#CONTRAINDICATIONS
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