女性に多い頭痛について

頭痛は若年者から高齢の方まで幅広い年代が悩んでいることに加え、繰り返し訪れるやっかいなものです。しかし、たかが頭痛と一括りでは語れないほど背景に存在している原因が異なっており、対処法を誤ってしまうとさらに症状を悪化させてしまうことさえあります。

 

さて、頭痛には様々なタイプがあることは先ほどお話ししましたが、ここでは女性に多くみられる偏頭痛と筋緊張型頭痛について詳しくご紹介していきます。

どちらも辛い症状を伴いますが、その対処法を知っておくだけで症状を軽くすることができるのです。

 

<偏頭痛>

どうして起こるの?

脳の血管が拡張し三叉神経を刺激した結果、神経伝達物質の分泌や炎症を引き起こして発生するといわれていますがはっきりとした原因はわかっていません。

平日に抱えていた多くのストレスが解放される週末に、発症する傾向があります。

 

どのような症状なの?

ズキズキとした拍動性のある痛みが特徴で、頭の片側または両側が痛みます。加えて、吐き気や嘔吐などを伴うこともあり、音や光など周囲の刺激に対して過敏になります。

頭痛は2,3日続き、周期的に起こることが多く、日常生活に支障をきたすほどの状態に陥ることが多く見受けられます。ですが、偏頭痛がおさまれば元どおりの生活を送ることができます。

 

どのように対処したらいいの?

偏頭痛が起こる前には、チカチカした光が見えるといった前兆や、イライラ、眠気を感じることがあります。

 

このような場合は、刺激の少ない静かな部屋へ過ごすと少し落ち着きます。また、チョコレートやアルコール、ヨーグルトなどは偏頭痛を悪化させる食品として知られているので、これらの摂取は避けるようにしましょう。

また、痛む部分を冷やすと血管の収縮につながるので効果的です。

 

薬の服用も、偏頭痛を落ち着かせる有効な手段です。

ロキソニンに代表されるような非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)は軽い偏頭痛には有効ですが、一般的にはゾーミッグやレルパックスといったトリプタン製剤のほうが、血管を収縮させ元の大きさにする働きをするので効果的です。

<筋緊張型頭痛>

どうして起こるの?

多くの頭痛が筋緊張型頭痛に分類されます。

同じ姿勢で長時間作業をすることで筋肉が緊張して血流が悪くなり、溜まった乳酸やピルビン酸などの老廃物が神経を刺激した結果、頭痛を引き起こします。

また、物事に対して真面目すぎるなど精神的なストレスを抱えやすい人がなりやすいのが特徴です。

 

どのような症状なの?

ぎゅーっと締め付けられるような痛みです。

偏頭痛と比べると痛みは弱く、日常生活に支障をきたすほどではありませんが、長期間にわたって慢性的に続くことがあります。

 

どのように対処したらいいの?

正しい姿勢を保ち、適当に休憩を挟むなど長時間に渡って同じ姿勢を取らないように気をつけましょう。こまめに首や肩まわりのストレッチやマッサージをして緊張をほぐしてあげることも大切です。

また、血流の悪くなる首や肩にかけて温め、血流の流れをよくすることも効果的です。

 

一時的に生じた頭痛であれば、NSAIDsをはじめとした鎮痛薬の使用も有効です。しかし、筋緊張型頭痛は慢性的に続くことが多く、それに応じて連日、薬を服用することは胃腸障害を引き起こすだけではなく、薬物の使いすぎによる薬物乱用頭痛を引き起こすことあるので避けるようにしましょう。

そのため、精神的ストレスを取り除き、ストレッチや体をあたためるなど根本的な原因除去をして頭痛をおさえるようにしましょう。

 

偏頭痛や筋緊張型頭痛はそれ自体がおさまれば、生活に支障はなく問題はないのですが、頭痛の中には器質的疾患や重大な疾病が見え隠れすることもあります。頻発して痛みが強くなっていくなど、違和感を感じたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。

 

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