妊活者専用SNS「妊活ボイス」はなぜ生まれたのか?
今回は、妊活者専用SNS「妊活ボイス」(2018年2月末リリース)https://www.ninkatsu-voice.jpを手掛けていらっしゃる大澤さんと秋庭さんにお話を伺いました。
妊活ボイスは、様々な不安や悩みを抱えて妊活をしている女性がその不安や悩みを相談でき、解決する場を提供しています。
同じような悩みを持つ女性とつながり、共感や自分に合った情報を得ることが出来るという新しいSNSの形は、実際に妊活中の女性の間で広がりつつあります。
インタビューでは、広まっている理由などをお伺いすることができました。
なぜ、この事業をやろうと思ったのですか?
大澤:自分が結婚や妊娠で悩んだことがきっかけです。
私自身、20代の頃は、がむしゃらに仕事をして、キャリアアップが叶い、仕事にやりがいを感じていました。そんな中、結婚や妊娠は全く考えてこなくて、医学的な適齢期を逃したと気付いたのは30歳をすぎてからでした。そして、結婚や妊娠することとキャリアの間で、ものすごく息苦しさを感じていたんです。
気づかせてくれたのは、不妊治療をしていた友人の声でした。妊娠するために、ほんとうに大変な思いをしていて、「もっと早く妊活すればよかった」と後悔している彼女。
一方で、自分も含め「結婚や子供はまだ先かな」と先送りする人もいる。もちろん子供を産む、産まない、いつ産むかは個人の自由だけど、正しい知識を持ったうえで、主体的に選択して後悔しないようにしたい。そういう女性を増やしたい。と思うようになりました。
最初は自分の問題だったのですが、次第にこれは社会問題だと知って、事業として取り組みたいという思いになりましたね。
秋庭:私はもともと「日本の社会課題を解決したい」という想いがありました。そうした中、妊活・不妊治療が社会問題になりつつあることを知りました。
高額な治療費、仕事と治療の両立の難しさなど、調べれば調べるほど妊活者への経済的・身体的負担が多いという現状が分かりました。
また、センシティブな内容であるがゆえに、友人や知人はもちろん、時には家族にすら妊活・不妊治療中だということを打ち明けられずに苦しんでいる方もいると知り、そうした方々の苦しみを少しでも減らしたいと思い、この事業に取り組み始めました。
今の妊活ボイスができるまでに、具体的にどのようなステップがあったのでしょうか。
大澤:妊活ボイスの前は、今のような妊活している方向けではなく、その前段階、「妊娠出産はまだ先」という方に向けて、正しい情報や、将来のために今できる選択肢を提供するオンライン相談サービスを運営していました。
でも、当初自分たちが解決したかったこととズレを感じることもあって、次第に今妊活をしていて深く悩んでいる方のお役に立ちたいという思いへと変化していきました。
そこで、妊活している女性の声をアンケートやヒアリングで集めた結果、妊活女性のためのSNS「妊活ボイス」https://www.ninkatsu-voice.jpが誕生しました。
妊活ボイスを実際に使われているユーザーの反応はいかがでしょうか?
大澤:みんな妊活している人ばかりだから、苦しい気持ち、悩みやグチを、安心して言えるという声をいただいています。
ひとりで悩んでいたことも、同じように悩んでいる人がいると分かり、共感してもらえるだけで、「気持ちが楽になった」、「前向きな気持ちになれた」というコメントも多いですね。
こういった人に聞いてもらえることでストレスを軽減する投稿だけじゃなく、相談する投稿もすごく多いです。
例えば、「私は今、こういう状況で病院に行こうか迷っています」といった悩みに対して経験者の方から「出来るだけ早く受診したほうがいいよ」「先を考えるなら不妊治療専門の病院がオススメ」といったコメントが寄せられています。同じく妊活している仲間に言われることで、重い一歩が出やすくなるようです。
他にも、夫婦関係、家族や友人との付き合い、治療と仕事の両立に関することなど、様々な相談があります。
前向きな気持ちになれて、背中を押してもらえる、そんな存在に妊活ボイスがなってきているのかなと感じています。
秋庭:投稿を見ていて勉強になったという声もいただいています。
自分が知らなかったことを他のユーザーが投稿することで、妊活についての新たな知識を得ることができるようです。
また、検索機能もあるため、「排卵検査薬」や「高温期10日目」といった自分が気になるキーワードなどから情報を探すこともできるようになっています。
大澤:まだ、できて半年くらいのサービスですが、妊娠報告もいくつかありますね。「妊活ボイスのみなさんのおかげです」といった言葉をくださる方もいて、ほんと妊活ボイスを作ってよかったなぁ。と思います。
妊活ボイスは妊活女性専用の匿名SNSとのことですが、どのような特徴がありますか?
秋庭:自分と似ている妊活女性と繋がれるという特徴があります。
「妊活している」といっても、その背景、妊活内容、悩みもそれぞれですよね。
ユーザーの「年齢」のほか、タイミング法、人工授精、体外受精といった「治療ステージ」、一人目妊活、二人目妊活といった「妊活ステージ」から妊活仲間を見つけることができるようになっています。
将来的には、投稿内容やコメント、行動履歴などからも、自分と似た状況にある妊活仲間をレコメンドできるようにしていく予定です。
大澤:二人目妊活や妊娠報告の投稿を見ない設定にすることもできます。
妊活中はとてもセンシティブになりますよね。例えば、Instagramでフォローしている相手であっても、子供に関する投稿や妊娠報告を見たくない気分の時もあります。
いいね、を押せない自分に自己嫌悪し、ストレスを感じることも多いので、妊活ボイスでは目に触れない設定にすることができます。
妊活ボイスを使うメリットについて教えてください。
大澤:ストレスの軽減、自分に合った情報が得られるということがメリットですね。最終的には、妊娠までの最短の道のりを歩むことができると考えています。
妊活期間が短くなることで、精神的、経済的負担を軽くできると考えています。
妊活ボイスについて、これだけは伝えておきたいということがあればお願いします。
秋庭:妊活ボイスを利用しているのは、妊活中の女性のみとなります。妊娠・出産という同じ目標に向かうユーザーしかいないので、心地よい空間の中で、妊活に関する悩みを相談したり、不安を共有したり、知識を習得できたりします。
メールアドレスとニックネームだけで登録可能ですので、妊活に対し、少しでも悩みや不安があったら、ぜひご利用いただきたいです!登録はこちらから可能です!
今後、追加予定の機能やサービスがあれば教えてください。
秋庭:直近では、コミュニティ機能の拡充を予定しています。現在も「働きながら妊活中」や「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」といったコミュニティがあり、自身の状況や興味などで自由に参加できるようになっています。
今後、そのコミュニティに参加しているユーザー同士が交流を持てるような機能を提供したいと思っています。
また、将来的には妊活ボイスを利用して妊娠まで至った方の行動データなどを解析し、ユーザーがその時に取ることで妊娠確率が高まる行動をレコメンドできるようなサービスにしたいです。
最後に、伝えたいことがあればお願いします。
大澤:InstagramやFacebookなどは苦手という方でも、既存のSNSとは違った感覚で使えることもあるので、まずは見ていただきたいですね。
他人に言いづらい妊活のことを、ひとりで抱え込まず、相談する場所として使ってもらえたらと思います。
秋庭:妊活ボイスには妊活者しかいませんので、基本的には同じような経験、思いを持っていらっしゃる方ばかりです。とても居心地の良い空間になっているはずなので、そこも知っていただきたいポイントですね。
女性だけの妊活者専用SNS「妊活ボイス」はこちらからご覧になることができます。
妊活ボイス
https://www.ninkatsu-voice.jp
実際に会員登録してのぞいてみることで、「妊活をしているけれども周りには言いにくい」「同じ悩みを抱えている人とつながりたい」「経験者のアドバイスが欲しい」といった気持ちを変えてくれるきっかけになるかもしれません。
気になった方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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