女性で精液にアレルギーがある方がいることをご存知でしょうか?

妊娠するためには当然、精子と卵子が出会って受精することが不可欠ですが、それ自体を脅かすアレルギーがあることをご存知でしょうか。

性交時、膣内での射精が引き金となって様々なアレルギー症状が出てしまうことがあります。意外と知られていないのですが、これは精液アレルギーと呼ばれ、不妊症カップルの悩みのタネともなっているのです。

精液アレルギーとは

精液は、精子と精漿に分けることができますが、そのどちらかのタンパク質を抗原としたアレルギーが精液アレルギーです。症状が出るのは主として女性側で、性交後に膣のかゆみや腫れ、灼熱感を感じることが多く、場合によっては呼吸困難や血圧低下といったアナフィラキシーとなる可能性もあります。

これは、不特定多数ではなく特定のパートナーとの性交に限った場合でも現れることがありますし、膣のかゆみや腫れといった症状から細菌による炎症や性感染症など他の疾患と間違われてしまうことも珍しくありません。

また、精液によるアレルギーは膣だけではなく、顔など膣以外の部分にアレルゲンが接触することでも起こる可能性があります。さらに、射精後すぐに症状が現れるケースもありますが、時間が経ってからかぶれや赤みが生じることもあるのでよく観察しておかなくてはなりません。

精液アレルギーの診断方法

精液アレルギーの診断方法としては、コンドームをした場合のアレルギー発症の有無や、アレルゲンと思われる物質を皮膚に投与して症状の有無を確認する皮膚試験を用いる方法があります。

精液アレルギーを防ぐために

アレルギーを防ぐために最も良い方法は、アレルゲンから遠ざかることです。精液アレルギーの場合は、精液内のタンパク質がアレルゲンであるため、性交時にコンドームをすることでアレルギーの発症を防ぐことができます。

また、実際にアレルギー症状が発生した場合には抗アレルギー薬の投与によって症状の緩和を図ります。

しかし、妊娠を希望する場合は話が変わってきます。
膣内での射精ができないので自然妊娠が難しく、その場合においては精子を洗浄してアレルゲンを除去後に人工授精や体外受精を行うことになります。

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