注射の基礎知識について

不妊治療では薬を使う場面が本当に多く、その恩恵あってこそ非常に高度な治療を行うことができるといっても過言ではありません。剤型も多様で、手軽にいつでも服用できる経口薬から点鼻薬、貼布剤といったものから、より侵襲性の高い注射剤までラインナップは豊富です。

その中でも今回は、重要な位置付けで使われることも多い注射について詳しくご紹介します。

●注射の種類について
注射はほぼ未経験の方がいないほどポピュラーであり、注射針を身体に刺して薬液を注入することを指します。わたしたちの身体は、外気と接している表皮の下には順に、真皮、皮下組織、筋肉、静脈が通っています。そのうちの、どこに針を刺すのかによって、注射はいくつかに分類することができます。

・筋肉内注射
皮下組織を通り越して筋肉内へ薬液を注入することを筋肉内注射といい、より血管が多いため、皮下注射よりも吸収が早いことが特徴です。

・皮下注射
皮下組織に薬液を注入します。吸収速度がゆっくりとしている分、効果を長く持続させることができます。

このほか、ツベルクリン反応で用いられ、表皮のすぐ下に注射する皮内注射や、静脈内に注射し、最も効き目が早く現れる静脈内注射があります。
不妊治療の場では主に、皮下注射や筋肉注射が用いられます。

注射

●注射針について
注射針の外径にはBirmingham Wire Gauge(G)という規格が用いられており、一部、特別な場合を除いて、一番細い27G(0.40mm)から最大で18G(1.20mm)のものまで1G刻みで販売されています。

G(ゲージ)は数字が大きいほど細い針を表しており、針の大きさが同じであっても、いくつかの長さを取り扱っている場合もあります。

また、注射針の根元の部分、針基(はりもと)は外径ごとに色が異なっています。例えば、18Gではpink、23Gではdeep blueというようにカラーコードが国際標準化機構規格(ISO)によって統一されています。

一般的には、皮下注射や筋肉注射では22Gや23Gを使うことが多いようです。

注射というと抵抗感を抱く方が多いかもしれませんが、前もって知識をつけておくことで、少しでもその気持ちを和らげて欲しいものです。だって、不妊治療にとって注射は避けて通れないことが多いのですから。

<参考>
TERUMO
https://www.terumo.co.jp/medical/equipment/me11.html

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