不妊治療において一つの方法論に固執する危険性を知るべし!

近所のおばちゃんの勧める民間療法や怪しげな健康食品を信じる人は少なからずいる

編集長の池上です。最近、妊活中の方のご相談に乗っていて、とても気になることがあります。それは1つの方法論に固執している人が多いことです。

例えば、近所の方に勧められる健康食品が良いと聞いたら、医療機関にもいかず、それをずっと信じて服用しているケースや不妊治療が得意ではない産婦人科の処方するクロミッド療法(内服薬)を漫然と何年も続けているようなケースです。

もちろん、医療に関係のない生活を続けている方にとって、医療に関する知識を身につけることはなかなか難しいことなのかもしれませんが、妊娠はそんなに簡単なものではありません。特に30代後半から以降はとても難しい時期に突入します。

最も妊娠に適している20代前半の健康な男女が、子供が欲しいと性交渉をしてもその確率は20~25%程度と言われています。

それから年齢が進むとその確率はどんどん減っていきます。

今、妊活を行っている方の平均年齢は35~40歳の間です。そうなると、その確率は20代の時の半分以下になっています。

そんな妊娠しにくい状況下で効果のあいまいなものに固執すると、お金を節約しているつもりでも目的を果たすことが出来ないので、逆に貴重な時間を無駄に消費してしまうことになります。

そのことをしっかりと知っておく必要があります。

●最も妊娠率を上げる効果的な考え方とは?

それでは、どんな考え方で妊活を行うと確率を上げられるのでしょうか?
それは下記の通りです。

1) 1秒でも早く不妊を専門としている医療機関で検査を行う。
自分の身体の状態をきちんと把握すること。

2) 不妊治療を専門としている医療機関での治療を開始すること。
最も科学的に治療をして結果を出しているのだから、使わない手はない。

3) その上で気になるセルフケアをやってみる。
サプリメントや漢方などの代替医療や運動や食事の健康管理は治療と合わせて行っていくことにより、相乗効果を期待できる。(医療機関に相談することも大事)

4) 助成金の対象になる年齢のうちに高度生殖医療はチャレンジしてみる。
費用のかかる体外受精や顕微授精も助成金を使うとかなりその負担が軽減されます。適応であると分かったら、行ってみることをお勧めします。

出来ることを悔いなく組み合わせてやってみること。
これが最も妊娠する方法と言えます。

なぜこれが最も妊娠する方法だと分かったかというと、日本の40代以上で妊娠した方々の取材と世界のセレブ達が40代でどんどん妊娠することに興味を持ち、調べたところ、そのような方法論でアプローチしている人が多かったということです。

「やれることは全部やる」ということですね。

治療においても「やれることは全部やる」という方法論は効を奏することがあります。

どういうことかというと、体外受精を行うにあたり、1回目と2回目の間に数か月のタイムラグがあるなら、その間は人工授精を行っておくとか。

それで意外と妊娠したりする人もいます。カラダとは不思議なもので、どこで妊娠するか分からないから、チャンスを逃さないようにやれることをやる。

そういう姿勢が赤ちゃんを呼ぶことがあるということです。

ここで、もう一つ私からの提案ですが、自分の心の悩みやつらさを分かってくれる人、話し相手や相談に乗ってくれる人を作ることです。

妊活において心のケアは非常に重要な部分です。ここをうまく管理し、自分を機嫌よくキープしておくことは夫婦仲の状態の維持や周りの人との関係性に影響します。

意図的にそういう相談できる存在を持つことをお勧めします。もちろん、クリニックのカウンセラーでも良いですし、友人の中で妊活経験者がおられたら、それがベターだと思います。

●最後に
日本でも有数の実績を持つドクター達とお話をしていて、よく笑い話になるのが最初の方で書いたお話です。

「池上君聞いてよ。この道30年以上のキャリアを持ち、何万人と妊娠させてきた自分の話より、ネットワークビジネスをやっている隣のおばちゃんの言葉を信じる患者さんが少なからずいるんだよ。ほんとショック受けるよ」と。

最近は「妊娠しますよ」ということをうたい文句にビジネスをする怪しげな業者が増えてきました。まともそうな顔をしているものが増えているので本当にたちが悪いと感じています。

まずは「不妊治療でしっかりと実績をあげている医療機関を活用すること」
ここは外さないようにしてもらいたいところです。

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